一時期、婚活でお坊さんが人気だった時があったそうですね。
今はどうかわかりませんが、そもそも「寺嫁って何するの?」と思われる方も多いかと思いますので、今回はそなへんのことに軽く触れてみたいと思います。
…と、偉そうに言ってみても、ゆうて私の嫁ぎ先は本当に小さな田舎のお寺。
私の知ってる世界なんて、業界的に言えばほんの一部だと思います。
なんでそのおつもりで読んで頂ければなぁと思います(^^;
基本的な運営方針
私が一番に思うのは、「お寺のあり方は住職が決める」。
正直これに尽きると思います。
「お寺というのはかくあるべき」という厳格な決まりが細部のお寺にまで浸透している、という訳ではなく
案外、そのお寺お寺によって細かい決まりやルールがあったりなかったり
と、そんなイメージです。
寺嫁のお仕事
では、寺嫁である私が何をするかというお話ですが、基本的にお参りにいらした方々にお茶だしをするのがメインのお仕事になります。
というか、これしか私はしてない!(笑)
仏様に上げるお膳作りは、お義母さんがしてくれています。
私がやっていることといえば、後はせいぜいお茶請けの準備に後片付けが追加されるくらいで。
しかも、お参りがあるのは大抵土日。
つまりお寺に伺うのも基本は土日だけ。
お寺とはまだ別居生活している私は、平日のほとんどを専業主婦の方とほぼ同じ生活していると思います。
次にお寺の掃除のことですが、これは完全にウチの住職(=旦那のお父さん、つまり義理の父)の方針で、
「坊主がやる」
と決まってます。
本堂の掃除、外庭、裏庭の掃除や手入れ
それらは全て、義父と旦那で手分けしてやってます。
一度旦那が言っていたのが
「知らない人に触られて変に場所を変えられるより、自分たちでやったほうがいい」
ということだそうで。
なので掃除はもっぱら庫裏(くり、と読みます。お寺の住居部分のこと)だけです。
多分、少し広いお家のお掃除と同じ感じかな?
…それも別居中の現在は私は全くしておりません。←
こんなんでいいのか!?
と最初は思いましたが、今はまだ子供が小さいので、お寺のお仕事はのんびり、ゆるゆるやらせて頂こうかなと思っております。
寺族だけのお寺と修行寺
こんな生活をしていると、やっぱりよそのお寺のことが気になります。
だいぶ前に「5→9~私に恋したお坊さん~」というドラマをやってましたが、あそこのお寺は大変そうでしたね。
主人公の女性が朝からバタバタと食事の支度に追われてましたが、見たら修行僧とおぼしきお坊さんが沢山いらっしゃって…
修行寺なんかいっ!!って突っ込みたくなりました。
ウチも含めてほとんどのお寺が寺族だけで住んでいるお寺だと思います。
寺族というのは、住職の家族。
ま、普通の「おとーさん、おかーさん、子供たちプラスじぃばぁ」ってな感じですね。
そこでの家事は、まぁ大体そこらへんのお母様たちが普段されている家事と変わらないと思います(お茶請けの準備の為に多少やることは増えますが)。
お稽古について
さて、そんなこんなで結局のところお茶だししかしてない現状なのですが
一応、檀家さんの前に出るということで、お稽古などもしております。
こちらに来てからお義母さんの指示で茶道を習う様になりました。
これもお寺ごとに方針が違うようで、茶道の他にも花道や書道を習う方もいらっしゃると聞きましたが(寺嫁さんで書道の腕をあげて書道教室されている方もいるそうですね)
私のところは茶道だけです。
ちなみに私、茶道は初めての経験でしたが、社中の雰囲気も良いおかげかとても楽しみながらやらせてもらってます。
しかし正直なところ、抹茶しか習っていない現状で煎茶を出すウチのお寺では、茶道で習ったことがそのまま生かされている場面はほとんどないです。
ただ、茶道の根幹と言いますか、いらしたお客様に心地よく過ごして頂く気持ちとか、相手への配慮だとか、そういった雰囲気作りの場面では先生から教えて頂いたことをなるべく生かそうと自分なりに努めてみている感じです。
…いやもう、そのくらいしか私にできることないから!!
最後に
とまぁ、こんな感じの私の寺嫁生活です。
多分いいお寺に当たったんだと思います。
「寺嫁ってどんな感じ?」と思っている方の参考になれば幸いです。
それでは!