元・寺嫁主婦のよもやまブログ

元司法試験受験生、元寺嫁だったアラサー主婦の子育て&よもやま話をするブログ

【ニュースネタ】消費税10%スタート 軽減税率、ポイント還元…分かりにくい制度、混乱の中


消費税:消費税10%スタート 軽減税率、ポイント還元…分かりにくい制度、混乱の中 - 毎日新聞

 

10/1付けの記事です。

始まりました!消費税増税と軽減税率が同時スタートです。

身近でかつ生活に直結する問題として、取り上げない訳にはいかない!

と思って、記事にまとめてみることにしました。

 

消費税(増税)のメリット、デメリット

メリット

・消費税が一律に課税される税目であることから、確実な税収増が期待される

・食品と新聞以外の日用品は軽減税率の対象外であることから、増税による経済活動の萎縮効果も低い(増税されてもみんな買うっしょ!?)

 

デメリット

・単純に、国民の税負担が上がる

・特に消費税の逆進性による、低所得者層の負担割合が高くなる

 

国の収入増、国民の負担増という点では、普通の増税と大差ないかも知れません。

あるのは、一律課税による安定した収入増という点と、逆進性による低所得者層の負担割合が増す、という点くらいでしょうか。

これらは全て、消費税が一律課税という性質を持つ税金であることに由来します。

 

軽減税率のメリット、デメリット

メリット

・日用品のうち主要な食品の増税が免れることで食に関する消費活動への増税を(一部)免れさせることができる

・娯楽など贅沢な消費活動に対してだけ課税するという線引きができる為、消費者にいくらの税金を支払うか選択の余地を与えられる

 

デメリット

線引きをする手間が増える、時代の変化に併せて、線引きの妥当性を常に考えなければならない

・導入&維持に対する現場レベルでの手間の発生

贅沢品と見なされた品目に対する消費活動の落ち込み

・生活必需品を(一部)除外したことにより、税収の増減が景気に影響を受ける可能性の発生

・単純にわかりにくい

 

デメリットのほうがスルスルと出てきます(汗

 

両者を比較してみると…

さて、お気づきの方もいらっしゃるでしょうか?

消費税の最大の特徴は、一律課税による確実な増税効果、また景気の影響をあまり受けない税収を期待できることにありました。

 

一方、軽減税率においては、税目による割合が区別されたことによって贅沢品と見なされた品目または経済活動への消費行動の落ち込みが懸念としてあります。

 

食料品の様な日用品にも課税できるから、景気の動向の影響を気にせず徴収できるというメリットがあるのに

軽減税率によってその効果が薄らいでいってしまうのではないか?

 

お互いがお互いのメリットを潰しあう両者の制度

両方とる必要性はあったのでしょうか? 

 

軽減税率の必要性

そもそも軽減税率が必要とされた理由は

 

消費税の逆進性による低所得者層の税負担増を軽くする為

 

でしたよね?

軽減税率によって本当にそれが達成されているのか?

ここに気になる指標があります。

↓↓↓


[なぜ軽減税率は最悪の選択だったのか(2)- まやかしの逆進性対策(中田大悟) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

軽減税率が低所得者層の税負担を軽くする、という理論の根拠は、低所得者のエンゲル係数(=世帯の支出総額のなかで、食料費支出額がどれだけの比率を占めているかを示す指標)が高いから、というものでした。

 

しかしこの記事によると、そもそも食品に対するエンゲル係数は所得額が変化しても変わっていないのだそうです。記事では「エンゲル係数が目に見えて下がるのは、上位30%の所得層」だとされています。つまり、低所得者だろうと高所得だろうと、彼らの支出のうち食品に占める割合はさほど変わらない、というのです。しかもその支出の内訳として酒や外食は除かれているそうなので、余計に贅沢品感が落ちた上での数字といえると思います。

 

これが本当ならば、軽減税率によって得をするのは低所得者層とはいえず

逆に消費活動が活発な高所得者層こそが軽減税率の恩恵を受ける、と言えると思います。

 

 

低所得者層の負担軽減対策とは

では軽減税率は止めるべきなのでしょうか?

私はこの点、低所得者層対策として導入された軽減税率が対策として効果を挙げられないのならば、別の対策をとりつつ軽減税率を廃止=全て税率10%とするべきだと思います。

 

じゃあ別の対策って何がある?という話になりますが、先ほどの記事では

「定額還付」

を推奨しておりました。

 

他人の受け売りで恐縮ですが、私も同じ意見です。

「税金を払ってお金を配るの?」と思うかも知れませんが、所得の差による不公平感の是正には現物支給が一番だと私も思います。

同じ一万円でも、低所得者層と高所得者層とではその重みが変わってくると思うからです。

 

消費税の逆進性に対する対策としては軽減税率よりもずっと効果的ではないでしょうか?

 

終わりに

いかがだったでしょうか?

消費税それ自体は皆さまもご存知の内容だと思ったので、

今回は消費税に加えて新しく導入された軽減税率のメリット、デメリットに着目しつつ

軽減税率の必要性と目的、手段の是非について検討してみました。

 

個人的には「すぐ止めたほうがいい」という考えに変わりましたね。目的と手段が歪んだ制度は、引き伸ばせば引き伸ばすほど歪みが大きくなります。

始まったばかりの今だからこそ、引き返すのも今ではないでしょうか?

 

今回はここまで。

最後までお付き合いくださりありがとうございました。