https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190819-00000001-kana-l14
8/19日付けの記事です。
横浜もIRですか…
まぁ確かにIRは人の集まる観光地が最適でしょうから、横浜市が魅力を感じるのも自然かも知れませんが…
そもそもIRとは?
IRとは、Integrated Resort の略で、日本語では統合型リゾート施設とも呼ばれています。
JTB総合研究所(https://www.tourism.jp)の説明によりますと
カジノのほかホテルや劇場、国際会議場や展示会場などのMICE施設、ショッピングモールなどが集まった複合的な施設のこと
だそうです。
IRって、カジノ施設のことを指す訳じゃないのね…
ちなみに、IRでGoogle検索をかけると一発目に出てくるのがインベスター・リレーションズ(Investor Relations=企業の行う、株主や投資家に対する投資判断をする材料を提供するこうい全般)で、いきなり混乱したのは秘密です。
ところで、日本でカジノを合法化するにはどうしたら良いのか、ご存知ですか?
日本では基本的に、賭博行為を「賭博罪」として刑法犯と規定しています。そして合法に行う為にはそれを規制する特別法が必要とされているのです。
競馬が適法に行われているのは、競馬法という法律があるからです(この点、パチンコは細かく見るとグレーゾーンです)
IRについては、2018年にIR実施法が成立しまして、成立から3年以内に施行される予定となっています。
賛否両論、IR導入
さて、IRは本来的にはカジノを含む複合施設だということはわかりました。
…が、このIR導入には、侃々諤々、甲論乙駁、談論風発とした議論が繰り広げられております(そうでもない?)
導入の何が問題とされているのか、ここで整理してみたいと思います。
IR導入について、恐らく一番問題視されているのがカジノ導入の点についてでしょう。
反対派の立場を表明している方々は多々いらっしゃいますが、そのうち日弁連が表明している意見をまとめますと
・暴力団関係者に対する対策が必要になる(かつ現状の対策では不十分)
・マネーロンダリング対策が必要になる(かつその対策が不十分)
・青少年の健全育成への悪影響
・経済効果への疑問
・多重債務問題再燃の危険性
・ギャンブル依存症患者の増加
という点が指摘されています。
加えて、私が以前国会中継で見たときに蓮舫さんが安部首相に質問していた内容に
・賭けに負けた者から巻き上げた資金が売上となる経済システムは不健全
というものがありました。
正直、どれもこれも「なるほどナー」といった感想ばかりです。
次に、IR推進賛成側の意見を探してみました。…が、まぁ最大の理由は「お金」ですよね(^^;
あくまでIRという経済圏に限った話にはなりますが
・カジノを呼び水に、周りの施設の収益アップが期待される。景気上昇への刺激になる
ということが、基本的に声高に叫ばれている訳です。
その他にも予想されるものとして
・ギャンブル依存症が問題なのはカジノだけではない。カジノ導入に伴う対策の強化で、今まで以上の依存症患者に救済が広がる可能性がある
・弊害に対する対策をしっかり立てれば、デメリットよりもメリットの恩恵を受けやすくなる
といったものも考えられます。
IR導入…皆さんはどう思われますか??
IRに対する、個人的見解
私の考えはこうです。
「パチンコも、競馬も、カジノも全部要らない。何故ならこれら全てが『依存ビジネス』だから。」
IR導入賛成派の理由の筆頭に挙げられていた経済効果の話ですが、私は「依存者がいるから高い経済効果がある」と直接結びつけて考えています。
もちろん、ギャンブルに関わる人が全員、依存症患者ではありませんし、皆が皆、依存症になる訳でもありません。
しかし、あくまで「娯楽」として節度ある範囲で楽しむだけの人たちの経済活動によって、大和総研グループが試算した「年間2兆円」の経済効果なんて、生まれないと思っています。その金額を健気に下支えしているのは、「ギャンブル依存症」にかかった病気の人たちです。
そして私の考えでは、彼ら「ギャンブル依存症」患者が奇跡的にみんな全快したとしたら、カジノでの収益なんて大したものにならないと思っています。それこそカジノは、カラオケやボーリング場などのただの娯楽施設の1つに成り下がるでしょう。
加えて、もし仮にカジノが娯楽施設の1つの位置付けになった場合、IR全体の価値もどれほどのものと呼べるでしょうか?
例えばボーリング場を中心とした複合施設があったとして、どれほどの魅力を感じますか?
カジノを含めた統合型リゾート施設に魅力があるのは、カジノ施設が魅力的だからであり、その魅力はギャンブルの依存性によって支えられていると考えています。
依存ビジネスに下支えされてるIR推進も、私は否定的立場にあるのでございます。
IRは成功しない?
…と、ここまでIR建設には基本的に反対の立場を示してきたのですが、
一方で、実はIR施設はビジネスとして成功するのでは、とも予想しています。
私は東京に住んでいた頃、競馬好きの父に連れられて東京競馬場によく行きました。あまり有名な話ではないかも知れませんが、競馬場では子供たちが無料で使える遊具施設がたくさんあります。というか、基本的に遊びに来た子供たちがお金を取られるなんてことはありません。
母親になった今ならわかりますが、無料で子供たちを遊ばせられる施設とは、親にとってとても重宝します。
そして実際に行くとわかりますが、施設自体はとてもキレイで清潔感があります。子連れで行ってもあまり気後れする感じはないと思います。
IRもきっとそんな施設になるのだと思います。無料で便利な施設なら、きっと人も沢山来て繁盛することでしょう。例えそれを下支えしているのが、依存患者の吐き出した負け銭だったとしても…
終わりに
いかがだったでしょうか。
今日は少し長めになりましたかね(^^;
もともとは訪日観光客からのインバウンド効果を期待され導入が検討され始めたIR。
せっかく日本に来てくれた観光客をギャンブルで負けさせて金を巻き上げる、ってどーなん!?
と個人的には思いますが…
他の方法で利益出せなかったのかな
と思わずにはいられません。
本日はここまで。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。